真空調理法でステーキを調理する

以前、なんだったかのテレビ番組で「真空調理」という料理法があるのを知りました。


肉を焼くときなど、たんぱく質が固まり始める温度の、一歩手前の温度をキープして温めてあげると、美味しさが引き出されるとのこと。
wikipedia によると「1979年にフランスでジョルジュ・プラリュによりフォアグラのテリーヌの調理のため開発された調理法のひとつ」とのこと。
フォアグラを調理する際は、温度管理が難しそうですからね。


で、自分で温度計を持ちながら、火をつけたり止めたりするのは大変なので、なんとか自動化できないものかと思っていたところ、真空調理をするためのガジェットがあるということをネットで知りました。「Anova Precision Cooker」というもので、Gigazineのこちらのページに、詳細な紹介記事が出ていました。


残念ながら、今現在、日本で輸入販売してくれている会社は無いようなので、覚悟を決めて、米国のamazon.comから取り寄せました。


「Anova Precision Cooker」は、円筒形の容器に入って届きます。


開けてみると、こんな感じです。米国向けの電化製品なので、電気プラグはアースのついた三本足タイプです。
プラグの変換器を用意しましょう。


お肉は好きなものを買ってくれば良いのですが、我が家ではオージービーフが大人気です。
赤身肉のもも肉と、少し脂の乗ったサーロインを300-400gづつ焼いて食すのが定番です。
刺しがたくさん入った和牛も美味しいんでしょうけど、歳のせいか、刺しの少ない肉の方が美味しいと感じられる今日この頃です。
(しかも、とても安い!)

もも肉
 

サーロイン
 


以下、作り方を説明しますが、簡単に言うと、こんな感じ。

1.下味をつけてジップロックに入れる。
2.「Anova Precision Cooker」で熱を通す。(2〜3時間)
3.焼き目を付ける
4.食す

 ステップ毎に説明します。

1.下味をつけてジップロックに入れる。


まず、肉にクレイジーソルトなどの香辛料をまぶして、大きなジップロックに入れます。
水を張った鍋の中にジップロックを入れて、水の圧力を利用して、ジップロック内部の空気を押し出すようにして、封をします。
こうすることで、肉が入ったジップロックが鍋の底に沈み、また、温まった水がジップロック越しに肉に触れることで、熱が伝わって調理できるようになります。



2.「Anova Precision Cooker」で熱を通す。

鍋の中に、お肉が入ったジップロックと、「Anova Precision Cooker」をセットします。

「Anova Precision Cooker」のダイヤル(上の写真で青く光ってる部分)を回すと、調理温度を設定できます。
我が家的には、55度がいいみたいです。60℃を超えると、タンパク質が固くなってしまうので、美味しくなくなってしまいます(注意)


温度を設定したら、数字の下にある赤いボタンを押します。
「Anova Precision Cooker」の、水の中に浸かった部分にヒーターと、プロペラが入っていて、水の温度を上げながら、鍋全体のお湯を混ぜて温度が均一になるようにしてくれます。


後は、2時間〜3時間ほど放っておくだけ!
「Anova Precision Cooker」が熱を通してくれます。


3.焼き目を付ける

食べる直前にフライパンで焼き目を付けます。

焼き目を付ける前は、こんな状態です。 火は通っているのですが、あまり美味しそうな感じがしません。

やっぱり、肉には焼き目を付けてあげないと!ということで、表面をさっと焼き、焼き色がついたら、フライパンから上げます。あまり長時間焼くと、肉が硬くなってしまって、美味しくなくなるので注意。

焼いた後、すぐに肉を切ると、肉汁が溢れてきてしまいます。
10分程度肉を休ませると、肉汁が肉の中に戻って、美味しく食せるそうです。
一般的には、お湯で温めたお皿の上に置いて、アルミホイル等をかぶせてあげるのが良いとされていますが、幸い55度の温水が手元にあるので、それを活用します。

新しいジップロックを出し、その中に焼いたばかりの肉を入れ、再び温水の中に戻し、10分ほど待つと出来上がり。


4.食す

ナイフで切ったところが、こんな感じ。一見すると、火が通っていない超レアっぽい感じですが、ちゃんと熱は通っています。
そして、美味いです! シンプルに塩・黒コショウ・山葵などで食べると、肉の美味しさが十二分に味わえて愉しいです。


サーロインを焼くと、こんな感じ。 サーロインは焼いてすぐに切っても肉汁が溢れ出たりしないので、そのまま食べちゃいます。


 このステーキに慣れちゃうと、正直、もう、外食で高いお金を出してステーキ食べる気がしなくなっちゃいます。


 安くておいしいと評判の「いきなりステーキ」でも1gあたり6円(リブロース)〜8円(ヒレ肉)ですからね。。。。

 お店に行かなくても、自宅で気軽に美味しいステーキが食べられるので、「Anova Precision Cooker」は買う価値あり!だと思います。

※本体価格+送料で、30,000円くらいかかってしまうのと、米国amazon.comから購入するので、多少の英語が必要というところが、少々ハードル高いとは思いますけど。。。。